台湾のクレーンゲーム店が1万軒を超えたわけ

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店員のいない店が路地ごとにできたわけ

台湾の財政部の統計では、2022年3月時点で全国のクレーンゲーム店が10,047軒。新北市だけで1,556軒あった。コンビニのようなブランドがあるわけでもないのにここまで広がったのは、この店が僕らの知っているゲームセンターとは構造からして違うからなんだ。

店舗を借りた人は機械を埋めない。代わりに機械を1台ずつ別の人たちに貸すんだ。機械を借りた人が自分のお金で景品を買って詰め、動かなければ自分が損をする。つまり1軒のクレーンゲーム店に、オーナーが数十人いることになる。

だから同じ店の中なのに、機械ごとに性格がまったく違う。隣はアニメグッズでぎっしり、その隣はカップ麺とお菓子ばかり、さらに隣はイヤホンみたいな小物だけ。誰か一人が選んだんじゃなく、数十人がそれぞれの好みで詰めた結果なんだ。

いくら入れれば必ず取れるかが貼ってある

台北市の規定では、こういう機械には保証取得価格、いわゆる保夾金額を表示しなければならない。入れた金額がその数字に届くと、アームが強モードで出続けて景品が取れるまで続く。この金額は最大990台湾ドルまでと決められていて、中の商品もそれに見合う価値でなければならない。990に設定して安いぬいぐるみを入れておくのは規定違反だ。

入れてはいけないものも決まっている。ダイヤモンドや宝石、アダルト用品、生き物、スクラッチくじは禁止で、中身の分からない福袋の類もだめ。表示が不十分な食品や化粧品、薬も同じだ。違反している機械を見つけたら、台北市では1999番に通報できる。

台湾の10代の待ち合わせ場所になった理由

こういう店はたいてい24時間開いていて、店員がいない。入るのにお金はかからず、エアコンは効いていて、何も買わなくても気まずくなる相手がいない。塾のあとに友達を待つ場所として、これ以上のものはなかなかないんだ。

中身がぬいぐるみだけじゃないのも大きい。お菓子のクレーンゲームが流行して、台湾の財政部が事業者向けの税金の案内タイトルにその言い回しを使ったほどだ。ぬいぐるみに興味がなくても、好きなお菓子がガラスケースに積まれていたら話は変わってくるよね。

機械ごとにオーナーが違うから、競争も機械単位で起きる。ある枠にはオーナーの手書きの案内が貼ってあり、別の枠には新しい景品を補充する日を知らせるアカウントが書いてある。ガラスケース一つが小さな店みたいに回っているんだ。

もちろんこの仕組みには影もある。機械を1台借りている側からすると、景品が出るほど損なので、取りにくく設定したくなる引力が働く。保夾金額の表示みたいな規定ができたのも、まさにそのためだ。

財布が減りすぎない遊び方

始める前にまず保夾金額を見よう。その金額を払い切るつもりがないなら、その機械は最初から始めないほうがいい。「あと1回だけ」を繰り返しているうちに、気づけばその金額を超えて手元には何もない、ということになるからね。

次は上限だ。今日ここで使う金額を先に決めて、その分だけ現金で持って入る。カードやペイを使わないだけで、止まる地点がずっとはっきりする。友達と一緒なら、お互いの上限を口に出しておくのもいい。

最後に、これは手先の腕前を競うゲームというより、セッティングを読むゲームに近い。景品がどう置かれているか、すでに誰かが動かしていった位置かどうかを見て選ぶほうがいい、という意味だ。アームの強さは自分では変えられないけど、どの枠に立つかは自分で決められるからね。

タイミングを合わせて掴む感覚だけ先に試したいなら、DoYouBoxのキャッチゲームと照準ゲームでウォーミングアップしてみて。ガラスケースの前で何を狙うか決められないなら、お菓子ワールドカップで推しのお菓子を先に決めてから行くのもありだよ。